初心者向けVPSの選び方|CPU・メモリ・ストレージの目安を用途別に解説

目次

まず結論:用途別スペック目安(初期構成の目安)

用途 / 規模vCPUメモリストレージネットワークの目安備考
静的サイト/小規模API(学習・検証)11GB20–30GB SSD100Mbps共有で十分まずは最小構成でOK。停止運用でコスト最小化も可
WordPress(個人ブログ/〜月1万PV1–21–2GB30–50GB SSD国内リージョン推奨メモリは1GBが安心
WordPress(成長期/〜月3–5万PV)22–4GB50–80GB SSDCDN併用を検討画像増に伴い容量/I/Oが重要になる
複数サイト運用/小規模SaaS2–44–8GB80–160GB SSD帯域/転送量の上限確認パネル運用やコンテナ分離で管理性を確保
データベース重め(MySQL/MariaDB)2–44–8GB80GB+ SSD/NVMe遅延の安定性重視メモリ容量に注意!スワップに頼らない設計を
VPN(WireGuard)自宅利用11GB20GB国内/近接リージョン回線次第。常時稼働でも1GBで十分
Minecraft(〜10人)24GB50GB帯域・遅延の安定性Java版はメモリサイズがカギ
学習・検証(Docker前提)22–4GB50–100GBコンテナ分離で“汚さない”運用に慣れる

WordPressなら 2vCPU/2GB/50GB 構成が最も無難です

選び方の順序(これだけ押さえれば外しにくい)

価格だけでなく、この辺りを抑えておくと失敗しません!

STEP
用途と負荷の見積もり

1サイト/複数サイト、画像量、想定PV、同時接続などをざっくり決める。

STEP
リージョン(場所)

日本向けなら国内DC(東京/大阪など)を基本に。

遅延=体感速度です。

STEP
CPU→メモリ→ストレージの優先順位

一般的なWebはメモリとストレージI/Oで変わります。CPUは2vCPUあれば多くの初期用途で十分。

STEP
ストレージの種類と容量

NVMe > SSDの順でI/Oが速い。

WordPressは画像で肥大化しがちなので最初から30–50GBを切らないサイズがおすすめ。

STEP
バックアップ/スナップショット

自動バックアップの有無・料金、スナップショットの手軽さは最重要級。復旧前提で選ぶ。

STEP
課金体系と更新価格

月額/年額/時間課金+上限の違いを理解。更新時に値段が上がる設計か要確認。

STEP
管理性(パネル/コンソール/API)

初心者はブラウザコンソール/再起動/初期化が簡単だと復旧が速い。

STEP
AUP(利用規約)/サポート

P2P/マイニング/メール送信などの可否、サポート窓口の反応速度も比較ポイント。

各要素の見方(初心者がつまずきやすいポイントだけ厳選)

CPU(vCPU)

  • 1 vCPU = 論理スレッド1本が目安。Web/WordPressは2vCPUで余裕が出る。
  • 最近のCPUは全体的に性能が高いので、高性能CPUよりもvCPU数がカギ。
  • “バースト可能”より安定した常時性能を。最新世代/高クロックは応答に効くが、まずはメモリとI/Oを優先。

メモリ

  • WordPressは1GBでも動くが、2GBが安定ライン。ページビルダー/重いプラグインで消費が増える。
  • DBはキャッシュにメモリが効く(InnoDB Buffer Pool等)。4GB以上で体感が変わるシーンが多い。
  • スワップは“最後の保険”。SSD/NVMeなら1–2GBで最低限を。スワップ頼みの運用は避ける

ストレージ(容量&I/O)

  • NVMeはランダムI/Oに強く、WordPressの管理画面やDB応答が速くなりやすい。
  • 容量は最初から30–50GB(画像が増えるブログは80GB視野)。バックアップ/スナップショットの容量課金も要チェック。

ネットワーク

  • “最大1Gbps”より実効帯域と安定性が大事。国内向けは国内リージョンを選ぶ。
  • 転送量の月間上限/従量課金を確認。CloudflareなどのCDN導入で帯域節約&高速化。

課金体系

  • 時間課金+月額上限は検証向き。常時稼働なら月額/年額割がわかりやすい。
  • 更新価格(初回割→更新時値上げ)に注意。年払いで安く抑えられる場合も。

付加機能

  • 自動バックアップ(毎日/世代数)、スナップショット(手動/即時)、追加IP/IPv6逆引きDNS(メール運用時に必要)。
  • パネル(再起動/コンソール/イメージ切替)、API(自動化)も将来の運用を楽にする。

失敗しがちなパターンと回避策

よくある失敗をまとめました!

よくある失敗例回避策
最小構成でディスク20GBを選んですぐ枯渇最初から30GB~50GBを選ぶ
ログ/バックアップ置き場も考える
1GBでプラグインてんこ盛りメモリサイズを2GB以上にする
画像サイズを最適化する
バックアップを後回し自動バックアップ+別リージョン/別ストレージを最初に有効化
更新時に料金が上がるのを見落とす更新価格と年額割を申込前に確認する
海外リージョンで国内向けサイトする国内DCを選んで遅延を最小化する
利用規約に違反してアカウント停止P2P/公開VPN/メール送信などは規約を必ず確認
アダルトサイトはNGの場合が多い

初期設定ミニチェックリスト(配備後すぐ)

  • SSH鍵ログイン化、PasswordAuthentication nosudo権限ユーザー追加
  • ufw で最低限のポートのみ許可(80/443/22 など)、fail2ban 有効化
  • unattended-upgradesdnf-automatic で自動セキュリティ更新
  • NTP/時刻同期、タイムゾーン設定(Asia/Tokyo など)
  • スワップ1–2GB(作りすぎ注意。常用しない設計)
  • Web: OPcache/HTTP/2、有効なTLS、Let’s Encryptの自動更新
  • 監視:top/htop/iotop/vnstat 等でCPU・メモリ・I/O・転送量を把握
  • バックアップ運用:自動バックアップ+スナップショット前の停止/整合性に慣れる

目的別の“さらに一歩”アドバイス

成長見込みのあるブログ

早めに2vCPU/2–4GB/NVMe構成に移行しましょう。CDN+画像最適化で帯域と体感を両取りできます。

複数サイト運用

パネル(マルチサイト管理)コンテナ分離で事故をドメイン間で波及させない。

匿名/海外利用が主目的

決済方法(暗号資産/プリペイド)利用規約を先に確認。リージョンは近接を優先しましょう。

学習・検証

時間課金+月額上限テンプレートイメージを活用し、作って壊して覚えましょう。

よくある質問(FAQ)

1GBでもWordPressは動きますか?

動きますが、プラグイン/テーマ次第で不安定になりがち。2GBにすると余裕が出ます。

NVMeは必須?

必須ではありませんが、管理画面/DB応答が体感で速いことが多いです。長く使うなら選好。

画像やバックアップで容量が足りなくなったら?

上位プランへのスケールアップか、外部ストレージ(オブジェクト/ブロック)を併用しましょう。

まずはどの組み合わせが無難?

国内リージョン / 2vCPU / 2GB / 50GB NVMe / 自動バックアップ有。迷ったらこれ。

本サイトは現在 2vCPU / 2GB / 100GB NVMe で運用中です!

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この記事を書いた人

VPS利用歴20年以上!
VPSの使い方やおすすめのVPSを分かりやすくお伝えできるよう、日々努力しています!

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